こんにちは、人事の永井です。
今回は先日社内で実施された「スマドLive!」という社内オンラインセッションの模様をお伝えしたいと思います。
まず、そもそもこの「スマドLive!」とは何なのか、というところからお話しすると、東京都の緊急事態宣言以降、弊社ではこれまで全社的なリモートワークを実施してきたわけですが、それによってオフィスで社員全員で集まる機会がなくなってしまいました。毎月一度行っていた全社ミーティングもオンラインに完全移行したので、失われたオフラインの接点をできるだけオンラインで補填する目的で生まれた企画の1つが、この「スマドLive!」です。
第1回は代表の北川に社員から何でも聞きたいことを聞いてしまおうという企画で、プライベートな内容も含めてワイワイと話すものでした。
第2回は、リモートワークが始まって1ヶ月ほどした頃で、社員の中にリモートワークをハックしていろんな工夫を取り入れて自宅環境を整えている人がいたので、その人のリモートワークTipsを他のみんなに共有してもらうという内容で実施しました。
(以下は第2回のスマドLiveの投影資料から抜粋)
第三回は創業当時を振り返る
そして、直近開催した第三回では、サムネイル画像のとおり創業当時から振り返っていったのですが、2015年2月に入社した私でも知らなかった、本当に創業間もない頃のエピソードなどもあり、新鮮な気持ちで過去を振り返ることができました。
今回あえて社史を遡ってこういう話をテーマにしてみた理由としては、現在は当時を知らない社員が大半で、また2020年になってから入社した社員たちについては入社後間も無くコロナ禍で完全リモートワークになってしまったということもあり、こんな世界的に大変な時期に、なかなか直接顔を合わせる機会すらつくれないという、これまで経験したことがない状況になってしまったこともあり、いかにしてオンラインでも会社のことを知ってもらったり、社員同士をつなげていくことができるかと模索していたからです。
こういった施策を通して少しずつでも会社の変遷を知ったり、雰囲気が伝わったりなどしていくと、徐々に自分がこの会社に所属しているのだという帰属意識も芽生え始めるかもしれませんし、少なくとも何もないよりは良いですよね。そんな思いで、いろいろと試してみています(現在進行形ですが)。
それでは、第3回のスマドLive!を振り返っていきましょう!
創業はマンションの一室から
「創業〜2016年」というの見てずいぶん昔だなと思った方も多いかと思いますが、創業から2020年現在まで一気に振り返ってしまうと何時間かかるかわからなかったのと(笑)、直近2-3年のことは今の社員たちも知っていることが多いということもあり、一旦まずは創業から3年くらいの期間を選んで振り返ってみることにしました。
会社年表で主な事業場のマイルストーンを書き出してみたのが以下です。
弊社は2013年、本郷のマンションの一室から始まりましたが、それから1年ほどのプロトタイピングとアプリ開発なども経て、「柏の葉スマートシティ」での実証実験が始まることになります。当時の内容はメディア「Response」でも記事にしていただいていましたが、まさにリアルな都市において走行データの活用が産声を上げ始めた瞬間です。
ちなみに、下の写真は最初の頃のプロトタイプ端末ですが、こういう姿を改めて見ると、なかなか長い道のりだったと実感しますよね(笑)
そして、2014年9月には総務省「I-Challenge!」の第一号案件として採択していただき、交付金額の大きさもその後の量産体制構築のために非常にありがたかったわけすが、これを機に人の採用も開発もギアアップして加速できるきっかけにもなりました。
(参照:総務省ウェブサイト)
メディア「BRIDGE」で取材していただいたこちらの記事にもあるように、 この助成金を得てそれまでの実証実験ステージからさらにステージを進め、OBD-IIポートから取得する車両データをもとにしたテレマティクス事業の足掛かりをつくっていくことになります。
ターニングポイント
その中で大きなターミングポイントとなったのが、現在でも共同プロジェクトを運営している業務提携先であり株主でもあるアクサ損害保険株式会社(以後アクサ社)との事業提携です。
提携を経て、アクサ社との共同事業として「MIRAI DRIVE PROJECT」が開始され、いかにドライバーの安全運転を可視化・促進していくことで、交通事故や渋滞を削減し、未来のわたしたちの安全と環境を担保していくかという取り組みに携わっていくことになります。
事故や渋滞の削減という社会課題に対する弊社のアプローチはこの頃から基本的には変わっておらず、いかにこれまで可視化されていなかったドライバーの運転特性や車両のトラフィックをデータとして可視化することができるか、そしてその可視化されたデータからどういったことを紐解いて、改善へのアクションにつなげることができるかということです。
その取り組みはもちろん現在も続いており、解析のためのデータがどんどん大きくなり、かつ解析方法も進化し続けてきています。
この MIRAI DRIVE PROJECT が開始された翌年には、弊社の法人向け車両管理サービス「DriveOps」(現「SmartDrive Fleet」)がリリースされ、法人向けSaaSの領域にも本格的に参入していくきっかけとなりました。
2015年12月には、第3回「CNET Japan Startup Award」において弊社が最優秀賞を受賞しまして(前年度の最優秀賞はメルカリでした)、「SORACOM」の株式会社ソラコム、「Akerun」の株式会社フォトシンスなども他賞に選出されて肩を並べさせていただきながら、マーケットからも期待していただいていることを実感するようになり始めた時期でもありました。
(当時のCNET Japanの記事はこちら)
量産の壁
一方で、事業提携や実証実験などを通して様々な企業様、ユーザー様に弊社のプロダクトを使っていただく中で、プロダクトの安定感やスケーラビリティが加速度的に重要になってくるステージでもありました。端末も当初のOBD-II端末から、より汎用的に使えるようにシガーソケットに挿入するタイプのセンサ端末に移行し、それに伴う量産体制と品質の向上を図りつつ、もちろんアプリケーション側も進化させていく必要があるわけですから、エンジニアリングに課せられるハードルもどんどん高くなっていきました。
プロダクトの量産は、多くのIoTスタートアップにとって鬼門となりえるステージかと思います。プロトタイプで問題なく動くというのと、スケールした際にもしっかり運用に耐えうるプロダクトとの差というのは、当時の想像を遥かに超えてギャップがありました。そのギャップに怯まずに、とにかく走り続けながらどう埋めていくか。それがスタートアップとしての「負けられない戦い」なのだと、今振り返りながらしみじみ思います。
オフィスの拡大
(写真は2016年、創立3周年記念のケーキを囲んで @品川シーサイドオフィス)
弊社はこの後、社員が20人を超えたあたりで渋谷の雑居ビルにあったオフィスを出て、品川シーサイドの広いオフィスに移転し、さらに採用を強化していったわけですが、フェーズとしてはプロダクトを拡販していくという段階に入っており、それまではほぼ全員エンジニアという組織だったところに、事業開発や営業チームをつくっていくことになります。
そこからのお話は、「スマドLive!」での社史後半戦で語られるかもしれませんので、その場合はまたこちらのブログでご紹介します。
それでは、また次回のエントリーで!
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