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【社員インタビュー】マーケティングや企画まで、幅広く活躍できるデザイナーを目指して

今回のInterviewee:
デザイナー 谷口 春菜(たにぐち はるな)

デザイナーを志した経緯を教えてください

私の場合、元々デザイナーになりたいと思ってデザインの勉強をしていたというわけではないので、デザイナーに到るまでの経緯が長くなってしまうのですが、そこから順を追って話していきますね。

大学卒業後、最初に商社に就職したのですが、ほどなくしてそこでの就業環境は女性として長く勤めていくには厳しいなと感じていた中で、当時から留学してみたいという思いもあって英語の勉強は仕事と並行してやっていたのですが、どうせ行くなら早めに行った方がいいかもしれないと思い立ちました。

それで、いざ留学先を調べていったところ、例えばアメリカは1年間でもかなりの費用が必要だということがわかり断念したのですが、せっかくなら語学を学ぶだけではなくて現地で働いて海外就業経験も積むことができて、かつ経済的な負担も軽減させられるという意味で、ワーキングホリデー(以下ワーホリ)で行くのが良さそうだなと考えました。

ワーホリで渡航できる国はたくさんありますが、その中でも英語圏でかつ気候面だったり現地での働きやすさなども考えて、最終的にはオーストラリアに決めました。日本人がワーホリでオーストラリアに行って現地で仕事を得る際に、飲食店はごく一般的な選択肢の1つだと思いますが、とはいえ日本食レストランなどでずっと日本人観光客相手に仕事をするというのは避けたかったので、できるだけ現地の人たちに触れ合う機会が多く、彼らの日常に近い場所ということで、カフェで働きたいなと考えました。

現地のカフェで仕事をするために役立つというか、ほぼ必須スキルとして、エスプレッソマシーンを使ってラテアートもできるという要件がありました。単にカウンターでサーブできるとかでは不十分で、しっかりとラテアートまでできないといけないということを知って、勤めていた商社を辞め、渡航前からカフェでバリスタとして働いて練習しながら渡航費用を貯めるという生活をしました。

カフェでバイトをするのになぜそんなラテアートスキルが必要なのかと思われるかもしれませんが、オーストラリアの平均的なカフェだと、1日5-600杯とかカフェラテが出たります。それを2-3人のスタッフでローテーションしながら捌いていくので、日本のカフェでホールの店員をするというのとは環境がかなり違っていました。

オーストラリアでは、毎日同じコーヒーショップに通ってコーヒーを楽しむ人たちが多くて、カフェに行くことが日常生活の一部になっていて、そういった現地の生活に根ざした環境で仕事ができたり、現地の人たちとコミュニケーションができるという環境はとても魅力的でした。

オーストラリアに渡航してから

ワーホリで渡航する場合、まずは最初に語学学校に通うことが多いと思いますが、私はブリスベンという都市にある語学学校に3ヶ月間通いました。場所としてブリスベンを選んだのは、当時相談していた留学エージェントの方にブリスベンはオーストラリアの都市の中でも比較的日本人が少ないと聞いたからなのですが(笑)、たしかにそれほど多くはなかったのですが、一方で都市としてはあまり魅力的とは言えない環境でもあったので、仕事探しの時には引越さないといけないなとはすぐに思いました。

その後、メルボルンに引越してカフェで働くことになったのですが、シドニーなどのメジャー都市もある中でメルボルンを選んだのは、オーストラリアの中でも特にヨーロッパの文化や雰囲気が融合されていて、カフェもたくさんあり、一種独特なカルチャーを持った都市だなという印象があって、それでメルボルンにしました。

ちなみに、ブリスベン滞在中はスチューデントハウスに住んでいたのですが、引越す前にメルボルン側で住むところを見つけないといけませんでした。当時のオーストラリアでは、留学生に限らずローカルの人たちにおいても賃貸マンションをシェアして使っている人たちが結構いて、シェアメイトを探すサイトやFacebookグループなどがいろいろありました。

私もそういうルームメイト探しの掲示板的なものをいろいろ見ていく中でいくつか物件の目星をつけて、実際に気になる物件にはコンタクトして内見のアポを取り付け、1週間くらいメルボルンに旅行で行って物件をまとめて内見するというプロセスを踏んで決めました。

念願のカフェでのアルバイト

その後、ワーキングホリデービザが切れるまでずっとメルボルンに滞在しながらバイトしていたのですが、カフェで働く中で、日本とのカルチャーギャップも含め多くの学びがありました。そもそも仕事探しも、オーストラリアではインターネット上で履歴書を送って応募するというよりも、紙のレジュメを手に持って直接お店に行く方が一般的だったのですが、そういう経験のない私にとっては最初の数回はさすがに緊張しました(笑)

アルバイト環境もかなり違っていまして、例えば日本だと学生が飲食店でバイトをする際に過去の飲食店バイト経験を細かく見られたりスキルを問われたりすることはそこまでないと思いますが、オーストラリアではバイトであっても即戦力としてのスキルと経験が厳しく見られるので、単に「シフトに多く入れます」というような感じだと採用されないですし、かつクビなる人たちがそれなりに見かけたので驚きました。

日本だと何か大きな問題やトラブルを起こさない限りアルバイトがいきなりクビになるということはないと思うんですが、向こうではただ漫然と働いているだけの人はパフォーマンスを理由にクビになったりしていました。バイトであってもシビアに見られるんだなと実感しましたね。

帰国後のキャリア

そういうアウトプット主義の環境を目の当たりにしながら、自分自身は日本に帰国した後どんなスキルを身に付けて働いていくのか考えて中で、デザイナーという職業に思い至りました。もともと興味はあった分野ではあったのですが、手に職をつけるという意味でも言語や国境の壁も超えて仕事をしやすいという意味でも良さそうだなと。

それで、最初はオーストラリアでデザインの専門学校に行こうと思い、一方でワーホリビザは切れてしまうので、一旦日本に帰国し、専門学校の入学時期までは日本でバイトしながら待って、再度オーストラリアに渡航すればいいかと考えていました。そして日本に帰国したわけですが、たまたま求人情報で未経験OKなアシスタントデザイナーの仕事を見つけました。

未経験でデザイナーの仕事経験を積めるのであれば、わざわざ再度オーストラリアに渡航して専門学校に行くよりも短期間で実戦スキルが習得できるかもしれないと思って働いてみたのですが、いざ働いてみると、待てど暮らせどデザインの仕事はまわってこず、会社側に確認しても「今は忙しくて難しい」という感じで結局どんどん時間だけが過ぎてしまい、このままだとデザイナー業務はさせてもらえなそうということで、やはり専門学校に行こうと決めました。

そこで再度オーストラリアへの渡航も頭に浮かんだのですが、現地の学校の入学タイミングがすでに直近に迫り過ぎていたので、結果的には日本でWeb制作の専門学校に通うことにしました。

デザイナーになるために

ちなみに、あとで気づいたのですが、その専門学校は、デザインを学ぶというよりはHTMLやCSSのコーディングがメインのプログラムが組まれていて、今思えばもっとデザイン領域に特化したプログラムの学校に行っておけばよかったなとも思います。これからWebデザインの勉強をしたいと考えている学生さんたちには、ぜひそのあたりは事前にしっかり確認して納得して行って欲しいですね。

日本では、一般的なWebデザイナー求人を見ればわかると思うのですが、HTML/CSSまで自分で書ければそれは歓迎だけれども、それができないとデザイナーとして仕事が得られないわけではなく、HTML/CSSは分業で他の人がコーディングしているというスタンスの会社も多いように見受けられます。

一方で、今自分がデザイナーとして働いている中で、自分自身がデザインの領域で基礎知識が足りてないと実感するシーンが多いので、当時Web制作の学校でそういった基礎をしっかり学んでいたら、デザイナーとしての成長はもっと早かったかもしれないと思ったりします。タイポグラフィやスペーシング、黄金比やカラーリング、Webなのかプリントなのかとかでも違いますし、WebとスマホのUI(ユーザーインターフェース)の基礎だったり、挙げればキリがないくらい学ぶべき領域があります。

コーディングを習得するという意味では、最近はオンライン教材やプログラムも豊富ですし、わざわざ専門学校にフィジカルに通わずとも自宅でオンライン勉強で学べるリソースはたくさんありますし、費用もリーズナブルに抑えられたりすると思います。コーディングは正解があるので、自分で何が間違っているのかを判断して修正するということもしやすい領域だと思います。

一方で、デザインような主観や感覚が占める割合が大きい分野においては、まず一定の基礎やルールをインプットしておかないと、自己流と自分の好みで判断してやっていくことになりがちなので、それで癖がついてしまうと、あとでそれを修正するのにより大きな労力が必要なのかなと思いました。

デザインは、単に見た目がきれいかということ以上に、何らかの目的を達成するのを実現させるためのものでもあるので、「目的を達成するためのデザインとは何か」という部分は、たくさん学ぶべきことがあるなと感じています。ただ、これも必ずしも学校の先生から学ばないといけないものでもないので、自主勉強でも良いと思いますが、いずれにしても答え合わせや壁打ち、つまり自分が制作したものにフィードバックをしてもらえるメンターのような人がいると成長はより早くなるのだと思います。

スマートドライブ へ

話を戻すと、その後日本のWeb制作専門学校を卒業し、それから3ヶ月くらいかけて就職のためのポートフォリオをつくりました。デザイナーとして面接を受けるあたってポートフォリオがないと自分のスキルを見せられないので、まだ駆け出しのデザイナーであっても、何らかポートフォリオは必要だと考えました。そして、だいたいできたかなという頃、たまたまWantedlyでスマートドライブの求人を見つけて「話を聞いてみたい」をポチっとした、というのが応募の経緯です。

専門学校を卒業する頃は、自分が本当にデザイナーとして就職できるかどうかは不安だったんですが、実際にいろんな会社に面談・面接に行って現場のデザイナーの人たちと話してみると、思ってた以上に受け入れてもらえそうというか、デザイナーとして未経験であってもキャッチアップしようとする姿勢があれば採用してくれる会社はちゃんとあるんだなと実感できました。

あとは、そういった会社の中からこちらが何を軸に選んでいくのかということになりますが、その点に関しては、やはり自社プロダクトや自社メディアのような、社内で内製して継続して開発提供していくようなものに携わっていきたかったので、制作会社ではなく事業会社で探していきました。もちろんその会社がどういったデザインを制作しているかも大切な観点なので、会社としてのしっかりブランディングされていそうかとか、シンプルでわかりやすいデザインなのか(ごちゃごちゃしてない)など、そういったあたりを見ていきました。

また、留学していたということもあり、英語が使える職場を探しているのかと聞かれることもあったのですが、それは正直求めていなかったというか、デザインができてかつ英語も使える環境なんてそもそもないと思っていたので(笑)、そういう意味ではWantedlyでスマートドライブを見つけた時に、ガナーさん(現マネージャー)がいて、デザインの責任者がそもそも日本人ではないというのは「おお!」と思いました(笑)

デザイナーとしての成長

今入社してから1年半くらい経ったところなのですが、Webのデザインについては、バナー制作ひとつとっても入社当時と比べると制作スピードもクオリティもかなり上がったなと感じますし、コーポレートブランドを意識したデザイン制作というのも少しずつ感覚が身についてきた気がしていて、そういうところも成長しているなと感じますね。

また、社内のディレクターと一緒に仕事をする上でも、渡されたワイヤーフレームをそのままデザインにおこすだけでなく、そのデザインで達成たい目的は何かを一緒に考えた上で、こちらから提案できそうなアプローチがあれば、そちらも一緒にデザインにして提示するということもやっています。

マネージャーのガナーさんも常にフィードバックをくれますし、様々な角度からインプットをもらいながら最終デザインをつくっていくというプロセスも楽しいですね。

今後の目標

直近は2つありまして、1つはチームで開発する際にどうしても必要になってくる github のお作法を学ぶというのがあると思っています。他の人と一緒にソースコードをいじっていくにはこの知見をしっかり積んでいかないといけないなと感じています。

2つ目は、自分のカバー領域を広げていくということです。今仕事ではマーケティング領域のデザインに関わることも多いわけですが、マーケティングそのものの知見も増やしていきたいですし、ディレクターの守備範囲である企画やディレクションの領域にも自分のスキルを広げていきたいと考えています。

私は、美大で学んで自分の美的感性やデザインを突き詰めていきたい、というタイプではないので、デザイン領域だけをどんどん深くというよりは、マーケティング、企画、デザイン、実装・運用まで、横に幅広く携わることができるデザイナーというスタイルの方が向いていると思っています。

また、これは仕事とは関係ないですが、近い将来個人的に作ってみたいものとしては、端的に言えばQiitaのようなものなのですが、私が自分で勉強する時にいろんなことをWeb上のいろんなサイトで調べるわけですが、後日再度調べようとするとどこで見たのか忘れてしまって、またいちから探す、みたいなことをすることがよくあるんですね(笑)

それで、自分自身の忘備録的な意味でも、また同じようなことを調べているデザイナーの卵のような人たちにとっても役に立つような、デザインまわりのことのまとめQ&Aサイトのようなものをつくれたらいいなと思っています。

ただ、最近は改めて自分が想像していた以上に知らないことが多くて、勉強しなくてはいけないことをリストアップしていってるんですが、それがもうかなりのロングリストになってしまって圧倒されています(笑)

コロナを経ての変化

仕事においては、デザイナーという職種上、リモートであってもオフィスにいても、働き方やアプトプットにはコロナによる影響はほとんどなかったなと感じています。ただ、オフィスに出社することがほぼない今となっては、会社へのアクセスを考えて選んだ今の居住エリアにとどまる必要もないのかなと思うようになり、少し遠くても住みやすそうなところを探し始めたりもしています。

あとは、そもそも家を出ないことも多くなってしまったことで、以前に比べて明らかに運動不足になるようになって、少し体調が悪くなったり体重が増えたりというのも感じたので、一ヶ月前くらいから早起きしてウォーキングするようにしています。朝6時頃起きて、それから6kmくらい家の周辺を音楽を聴きながらウォーキングして、その後少し筋トレなんかもしたりするんですが、それを日課にしてからは身体がすごくスッキリしてますし、体調も良いですね。食べるものにも以前よりも気をつけるようになりました。

当面は引き続きリモートワークが続きそうですが、心身の健康面にも十分気をつけて、まだまだ学び続けて成長していきたいです。

 

人事のインタビュー後記

弊社谷口のデザイナーになった経緯、いかがでしたでしょうか。

これはごく個人的な意見ですが、幼少の頃からの夢を叶えるという形で仕事をしている人たちも世の中にはいますが、一般的な多くの人たちは、今回の谷口のストーリーのように手探りでいろいろやっていく中でやりたいことを探し当てていくというプロセスを経て、今の仕事をされている人たちが多いと思いますし、その方がよりリアルに感じられるというか、再現性があると思っています。

昔から、成功した著名なプロスポーツ選手の「子供の頃からの夢でした」という美談がメディア等で脚光を浴びることが多いため、夢は子どもの頃から持つべきものであるとか、夢は叶えるものだというある種の社会的プレッシャーガあるように思いますが、個人的には、夢だろうがやりたいことだろうが、人生の中で何回でも、何十回でも変わってもいいじゃないか、と思っています。

要は、仕事であってもプライベートであっても、自主的に学びたい、上達したい、もっと多くのことをやれるようになってみたい、と思える対象を持っているかどうか、それだけなのではないかと思います。年齢に関係なく、そういった「熱意を注ぐ対象」があれば、人は常に進化し続けていけるのではないかと思います。

谷口が弊社の面談を受けた際に、当時見せてくれたポートフォリオがすべて英語だったので、「なぜすべて英語で作成したんですか?」と聞いてみたところ、「英語でポートフォリオを置いておく方が、見た人たちがたくさんフィードバックをくれるので」とのことでした。

誰しも何か上達しようとする際に、よりスキルが高く経験豊富な人たちからフィードバックをもらえると強力な支援になりますし、励みにもなります。一方で、ポートフォリオを一般公開しておくと、非難や中傷に晒される可能性もあるわけですから、それを懸念して自分のワークを公開しない人たちも多いでしょう。

すべての選択肢には Pros/Consがあります。自分の成長のために何を取るのか。そういう意思決定の積み重ねが、自分の進む道をつくっていくんだなと改めて考えたインタビューでした。

 

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