中古車販売店にずらっと同じ車が並んでいても、それぞれ販売価格が異なることはよくあります。 むしろ同じ価格で売られていることの方が少ないかもしれません。 自分が欲しい車種が複数台並んでいたら、どれを買ったらいいのでしょうか。単純に安いものはお得なのでしょうか?
今回は、中古車の値段はどのように決められているのかを少し調べてみました。
中古車の価格を左右する項目
- 車種
- 年式
- 走行距離
- 車の状態(エンジン回り、外装・内装が無傷か、タイヤの溝は1.6mm以上残っているか、改造や腐食がないか)
- 車検の残り月数
- ボディカラー
- オプションの有無
- 修復歴
一般的には、上記の項目を査定士が総合的に考慮して買取価格を決定するようです。
また、これに加えその時の相場も影響しますので、人気のある車種は高値が付きますし、 人気のない車種は買い取っても売れ残る可能性があるため査定額も低くなってしまいます。
見た目で判断できる車種、外観の傷、走行距離などの情報は査定でも迷うことはありませんが、 見た目では判断のつきにくい事故歴、修復歴(修復歴とは? Wikipedia)、修理歴等は、事実上売主の自己申告に頼らざるを得ないようです(売主が故意に虚偽の申告をした場合は、瑕疵担保責任を負う可能性や、譲渡後の解約・解除となることがあるようですが)。
修復歴があると修復車とみなされる箇所
以下の9項目のように、骨格やフレーム部分については、事故歴の有無に関わらず、修復歴がある場合は修復車とみなされます。 修復車とは車体の骨格に当たる部位の修正あるいは交換歴のある自動車のことです。
- フロントインサイドパネル
- フレーム
- フロントクロスメンバー
- ダッシュパネル
- ルーフパネル
- ルームフロアパネル
- ピラー
- トランクフロアパネル
- ラジエーターコアサポート
なお、骨格部からボルトで外すことができる以下の部分については修復車の定義外となります。
- エンジン
- バンパー
- フェンダー
- ボンネット
- フロントガラス
- ボディの塗装
問題は目に見えない部分
中古車の売買で一番ネックになるのが、やはり目に見えない部分の査定のようです。 修復歴に限らず、前のドライバーにどのように使われていたのかというのは買い手にとっては気になるところ。
例えば急ブレーキの多い運転手だったか、法定速度を守るセーフティードライバーであったか、 舗装道路を走ることが多かったか、山道走行が多かったか、などといった前オーナーの走行情報は これからその車のオーナーとなる人にとっては意外と重要な参考情報です。
このような査定時には知り得ない情報をなんらかの形で可視化することができれば、 中古車販売業者はより適正な価格で買い取ることができ、消費者も中古車の値段が適正かどうか見極めて、 安心して購入することができます。
これは売り手にとっても同様のことが言えます。 自分のこれまでの走行情報が可視化されていて、それが査定の判断基準となれば、 なぜ自分の車はこの査定金額なのか、買取金額に納得感を持って愛車を手放すことができるでしょう。
中古車の売り時を教えてくれるサービス?
2017年3月現在はまだ提供を開始していませんが、弊社のコンシューマー向けサービスのいち機能として、お持ちの車の買取相場と状態を総合的に判断して売り時を提案してくれるようなサービスを組み込めると良いのではないかと考えています。
査定の際にもこれまでの運転情報が加味されるようになると、ドライバーはより丁寧・安全に運転するようなインセンティブが働くので(車をより高く売るためにも)、それによって公道における危険運転や事故が減るような効果が出てくれば、社会的にもメリットが多いサービスにすることができます。
こういった、コネクテッドカーならではの査定や売買が一般化してくると、中古車マーケットやC2C取引が大きく変わってくるでしょうから、そういう意味でも楽しみですね。
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