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【社員インタビュー】外資投資銀行アナリストであり弁護士、という華やかな経歴からスタートアップへ

世間的には、スタートアップで働く人=20代の勢いとバイタリティがある若い人や、キャリアを積んで自分のやりたいことへ再挑戦する30代というイメージが強くあるかもしれません。
しかし、挑戦する気持ちに年齢は関係なく、むしろ、経験を積んだからこそ成長を押し上げるパワーを持ち、もっと活躍できる場所が見つかる場合もあるのです。
大手金融企業のアナリストから弁護士という華やかな経歴から一転、40代でいざスタートアップへ。その人こそが、スマートドライブに経営企画として入社した菅谷です。彼の背中を押したものはなんだったのでしょうか? 過去の経歴を伺いつつ、入社のきっかけや今後の展望について伺いました。

 

まずは、スマートドライブへの入社に至るまでの経歴について簡単に教えてください。

「スマートドライブに入社したのは5月ですが、その前はバークレイズ証券という外資系の投資銀行に8年ほど在籍し、自動車セクターのお客様を中心にM&Aのアドバイザリー業務を中心に担当していました。たとえば、2018年に日産自動車がエンビジョングループに電気自動車のバッテリー事業を譲渡したというニュースが出ていたと思いますが、その時のアドバイザリーをリードしていたのが私です。

実はその前にも数社あまり経験していますが逆算しながら説明すると、前々職ではM&Aのアドバイザリーに特化したアメリカのブティックファームのラザードフレールに一年ほど在籍し、同じくM&Aの仕事をしていました。で、この間にロースクールと弁護士を務めていた時代がありますが、この話はまた後ほど。さらに遡り、新卒時はグローバル総合金融サービス企業のJPモルガンの投資銀行部門でアナリストとして勤めました。銀行や保険会社といった金融機関のお客様を担当するグループに所属し、日々、切磋琢磨していましたね」

 

アナリストと聞くと、朝から晩まで非常に忙しく仕事をされているイメージがありますが…。

「イメージ通りで、とにかく忙しかったですね。仕事は楽しんでやっていましたが、30歳までは好きなことをやれ、という大学の教授の言葉を鵜呑みにして(笑)JPモルガンを2年半勤めたのちに、アメリカのボストンにあるロースクールへ3年通い、カリフォルニア州の弁護士資格を取得したんです。資格の取得後はすぐに仕事が見つかったので、ロサンゼルスにあるポールヘイスティングスというローファームで2年間、弁護士をしていました」

アメリカで弁護士をやっていたんですか?ちなみにご専門は?

「ビジネス法務と言うとわかりやすいでしょうか。皆さんがよく想像される訴訟ではなく、主に契約まわりのサポートをするのが私の専門でした」

投資銀行でご活躍されていたのに、なぜ、アメリカに行こうと思ったのでしょうか。

「私の父親が住友電工というメーカーに勤めていたため、何度か海外赴任することがありました。そのため、幼稚園はアメリカのニューヨーク、高校はイギリスに住んでいたことがあって。当時、幼い目で、駐在員として、日本人として、海外で仕事をする父親の姿を見て、日本には帰らない前提で実際に現地をベースに仕事をするって一体どんな感じなのだろうと、純粋に興味を持っていたんです。海外で職を得るには、専門職の方がいいだろうと思ったので、ビジネススクールではなくロースクールに通うことにしたのです」

行動力がすごいですね!ちなみに、ロースクールに入るには、どういう手続きを踏まれたのでしょうか。

「アメリカのロースクールに出願を希望する人はLSAT(Law School Admission Test)という共通試験を受けなくてはなりません。そのあとにアプリケーションを提出します。テストは英語力が必須ですし、結構難しかったと記憶していますね。

ロースクールにはLLMという1年間のコースと、JDというアメリカ人向けの3年間のコースがありますが、私が受けたのは後者です。ロースクールの生徒さんは、当たり前ですがみなさんすごく勤勉な方ばかりで。そういう方たちと席を並べて学んでいたのですごく大変でしたし、勉強漬けの3年間でした」

MBAは点数が悪いと途中で切り捨てられたりするそうですが、ロースクールも同じでしょうか。

「ロースクールは、とくになかったような気がしますが…ただし、資格を取っても点数が悪いと「就職ができない」という壁にぶつかります。この点についてはすごくシビア。ロースクールは3年間ありますが、1年目の成績でほぼ決まってしまうんです」

なるほど。今まで金融や弁護士など、少し堅めの業界でお仕事されている印象ですが、そうした業界や職種を選ばれた理由はなんでしょうか。

「私が就職活動をしていた時代って、ちょうど金融や外資系企業の人気が高い時期だったんですよ。それも理由の一つにありますね。それに、海外に住んでいた経験もありましたし、何となく外国圏で働く環境の方が自分にはフィットするんじゃないかと思ったんです。実際に新卒でJPモルガンに入社してみたらやりがいはありましたし、面白かった」

新卒でJPモルガンに入社して、ロースクールに行って、アメリカで弁護士として勤めて…。弁護士からまた金融機関のラザードフレールへ行った背景は?

「弁護士として働きはじめて2年ほど経ったころ、JPモルガン時代の上司がラザードフレールにいて、「うちに来ないか」と声かけてくれたんです。ずっとアメリカで働くべきか、過去に仕事が楽しいと感じていた金融業界へ戻るべきか。悩みましたね。でも、もう1度、金融業界で経験を積みたいという気持ちがありましたので、このまま流れに乗って帰国しようと。ラザードフレールへ入社後は、M&Aの仕事をしていました。

その時に担当していたのは、当時不動産ファンドブームの象徴的な存在だった旧ダ・ヴィンチの案件です。同社の債券が少し焦げついて(回収不能、または回収が困難な状態のこと)しまって…フランスのBNPパリバ証券がダ・ヴィンチに貸していた債権を、アメリカのフォートレス・インベストメントに売却するという。ちなみに、フォートレス・インベストメントは2年ほど前にソフトバンクが買収を発表した企業です」

聞いたことがある企業名ばかりですね!大型案件を担当されていたことがわかります。アメリカのM&Aの数は日本と比べて何十倍以上もありますよね?

「国内と比べると圧倒的に多いと思います。経営者は会社を売ることが一つの成功だと見られていますし、高く売れれば売れるほど価値があると評価されます」

なぜ今回の転職先としてスマートドライブ を選んだのでしょうか?ずっと金融業界で活躍してきて、途中弁護士も経験し…その後外資でも大手でもなく、国内のスタートアップ。ガラリと世界が変わりますよね?

「そうですね…。最近でこそフィンテックという言葉が浸透し、金融業界だけでなく、いろんな企業がテクノロジーで新たな市場を開拓しようとしていますよね。

しかし、テクノロジーによって経済構造や産業構造が劇的に変わりつつ昨今でも、少し受身の会社が多いという印象があるといいますか…。たしかに、この数年での技術や環境の変化は目まぐるしいものがありますし、追いつけ追い越せではありませんが、ついていくのは大変です。しかし、名実ともに第一線で走り続けるには、この変化を受け入れなくてはなりません。

そうした思いがあったので、私なりに「こういうことをやってみませんか?」と積極的に提案をしていたのですが、どうせならば、変化を自ら主動できるようなところに飛び込んでみたらどうだろう。そういう気持ちで転職を考え始めました。スマートドライブは、たまたま最初か2番目に訪問した企業ですが、会ってすぐに北川さんや元垣内さん、永井さん、高橋さんとの相性が良いと感じましたし、話を伺う中でスマートドライブが求めている人材と、自分が提供できる価値がフィットすると感じ、瞬間的に『ここだ!』と」

スマートドライブではどんなお仕事をされていますか?

経営企画を担当しています。スマートドライブはここまでビジョンやコンセプト、プラットフォームの可能性、事業パートナーとの提携など、今まで多くのものを築き上げてこられた。今は丁寧に構築したそれらを基盤として、今後、上場を見据えた時に会社としてあるべき姿を考えるべきフェーズに来ています。

そのため「投資家が評価する会社の姿とはどんなものか」という視点から逆算して、会社の価値を最大化し、強みを前面に引き出し、私たちはここで勝つんだという軸をつくることが私のミッション。それについて役員の北川さんや元垣内さん、弘中さんとディスカッションを重ね、今は中計を作っている最中です。今月中には、ある程度トップラインや数字感を作りたいと思っていますが、その数字の中身については、組織全体で共通見解を持つことが重要です。そうすることで日々の営業努力や開発の仕事も、より有機的に繋がっていきますから。

今までのキャリアからすると、法務担当というイメージもありますが。

「そうですね、スマートドライブでは、自分から積極的にリーガル面からビジネスのサポートをしたいと思っていて。いつくか大きな案件が出ているのですが、どれをどのように組むかによって、ビジネスの伸びしろが変わってきます。なぜなら、案件の組み方一つで会社の方向性も整備されるからです。そこがまた面白いし、今までの経験やスキルが生きるところですので、全体的な戦略と各案件の組み方の整合性が取れているかを調整したり、サポートしたりできればと思っています。

まだ入社から日は浅いですが、毎日が濃密ですし、仕事は楽しいですね。最先端のサービスを提供しているので柔軟性やスピード感もありますし、みんなが会社を大きくしたいという気持ちが強いので、毎日が新鮮。入社前から感じていましたが、実際に入ってみると会社の雰囲気がいいなと感じています」

 

現在41歳。これまでの華やかなキャリアからスタートアップへ転身するというのは、結構大きな決断だったのでは?

「最後のチャンスだと思ったんです。これが、あと2~3年後だったら、チャンスはないかもしれない。実際に入って良かったと思ったのは、メーカーさんとのリレーションシップがあったり、実際のビジネスに繋がるような話ができたりすること。

金融業界ではビッグピクチャーを描いてお客さんにアドバイスする役回りもしていましたので、その経験がスマートドライブの戦略的方向性を決めるうえで役立っていると感じていますね。みなさんより少し年を取っている分、全体像が見えやすかったりしますし、その点は思い切って良かったと言えるところです」

スマートドライブの中で今後やっていきたいことはありますか?

「現時点で戦略的方向性や軸を決めたとしても、日々、状況によって方向修正をしていく必要があります。ですので、資本市場や競合状況がどうなっているのか、その中で私たちが勝つためにどこを攻めるべきかを常に検証していくべきだと思っていますし、引き続き、現場の感覚を持ちながらより俯瞰的な視点で方向性を示し、日々のプロジェクトのサポートをしていきたいですね」

俯瞰的な視点は重要ですね。テクノロジー系のスタートアップはプロダクトアウトになりやすく、「僕らはこれができるから、こういうことをやります」と一方通行で突っ走ってしまいがちです。

「スタートアップで生かせる私の強みは、投資家がどういう形で株価を計算するか、おおよそのイメージができることです。どの数字を伸ばさなければならないかを見て考えることができますので、「今の状態のままで、この数字は伸びるでしょうか」「こうすれば数字を伸ばしていけるでしょう」とディスカッションして、良い方向へと導くこともできます。これは今まで積み重ねてきた金融業界での経験があってこそできることです」

30代でも40代でも、年齢は関係ありませんよね。

「そうですね。40代で転職して良かったなと思うことは、意外とたくさんあるんですよ。ここに来るまで経験やスキルを自分なりに磨いてきましたので、使える武器も引き出しも多い。組織全体や市場など、俯瞰して見る力もその一つです。あと、良い意味でだんだん個人の欲が薄れてくる年代なので、ある程度キャリアを積んできて次は何をするかを考えた時に、自分自身のキャリアよりも会社のために何をすべきか、何ができるかを冷静に考えて取り組めるようになる。そういう視点ではスタートアップとの相性とも良いと感じています」

 


【インタビュー担当談】

私たちスタートアップは、チームとしての強さがあってこそ、本領が発揮できるものだと思っています。一人の力で勝とうと思うのではなく、チームで勝つための方法を考えること。そういうマインドを共通で持っていないと、本当のチームの強さは生まれないと思います。20代や30代の社員であれば自身のキャリア形成ももちろん大事なことですが、チームとして勝つことで得られる経験だったり、その先にあるものを意識して働いたりできる方であれば、年齢など一切関係なく、いろんな面で“良い仕事”ができるのではないでしょうか。ありがとうございました。


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